コメント 【は?】「認知症の在日外国人が困っている」「介護保険のサービス内容に通訳を含める必要」「在日外国人だけの問題ではない。日本の将来にかかわる」
「ニューカマー」と呼ばれる在日コリアンらが、高齢化に伴う問題に直面している。戦前の植民地支配時に日本に渡ってきた人やその子孫(オールドカマー)とは異なり、戦後数十年たってから来日したニューカマーは、後天的に習得した日本語を忘れてしまうことがある。特に認知症になると、母語しか話せなくなる「母語がえり」が顕著になるという。こうした言葉の壁に加え、家族が身近にいないため、必要な福祉サービスを受けられないまま孤独に苦しむ外国人高齢者は少なくない。この人たちを日本最大級のコリアンタウン東京・新大久保を拠点に支えているのが、在日韓国人福祉会(福祉会)だ。在日コリアンに代表される外国人高齢者がぶつかる課題は放置できなくなっている。福祉会代表のキム・ヨンジャさん(54)は、「日本の将来に関わる話」だと訴える。 (略
在日外国人だけの問題ではなく、日本の将来に関わる話
言葉の壁を抱えた高齢者が介護保険サービスを受けるのは容易ではない。サービスの内容は、厚生労働省が定める政策や方針の上で、自治体が地域の実情に合わせて具体化していく。
新宿区には現在、約130の国や地域からなる4万人をこえる外国人が暮らしているが、新宿区の介護保険サービスに通訳支援は含まれていない。申請ひとつするにも大変な苦労が生じ、病院での意思疎通も難しい。認知症が疑われる場合はなおさらだ。
このため福祉会では、訪問介護や医療現場での仕事の合間に、無償で通訳支援にあたっている。具体的には支援担当者の自宅訪問、かかりつけ医の検査、各種申請書の翻訳、ケアプランの本人への提案や説明、福祉用具の使い方やリハビリ、介護保険サービスを利用するための環境調整など多岐にわたる。
深刻な病気の場合は、病院での検査に関わる通訳全般も担う。検査結果の説明を受け、手術にも立ち会う。入院が決まれば、必要なものを自宅から病院へ届けたりもする。電話や翻訳アプリで対応することもあるが、直接会わなければ利用者の本音を正確に把握することは難しい。行政手続きや病院での通訳には専門用語が多く、細かいニュアンスをきちんと伝えなければ誤解や思わぬ結果を招く恐れもある。
とはいえ、通訳支援は福祉会が行う支援の一部に過ぎず、「ボランティアで行うには限界がある」とヨンジャさんはいう。このため福祉会は、介護保険のサービス内容に通訳を含める必要があると考えている。(略
「これは在日外国人だけの問題ではありません。日本という国の将来にかかわる話です。日本が本当の意味で、労働の現場として魅力的かどうか。安心して暮らし続けられる環境やシステムがあるのか。働きに来る外国人にも人生があるという認識が社会にちゃんとあるのか。そして、みんなはどういう社会で生きていきたいのか。私たちはみな、当事者なのです」
全文は↓
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/050c7ca632964d31b51080c35e339c8a0621f732
続きを読む